月刊たかしまや通信バックナンバー:平成26年9月号

「平成25年度住宅・土地統計調査」の速報集計結果公表

総住宅数6063万戸のうち、賃貸住宅は1454万戸

ここ5年の家賃の推移は賃貸マンションで5.7%低下

わが国の住宅政策の根幹のデータといえる「平成25年住宅・土地統計調査」の速報集計結果総務省から公表されました。昭和23年以来、5年に一度実施されるもので今回は14回目となります。今後、新しい内容の調査結果が公表されます。

平成25年10月1日現在の全国の住宅と世帯に関する事項についてまとめた住宅・土地統計調査結果(速報)で、わが国の住宅・世帯に関する実態が浮き彫りになっています。

調査結果でやはり気になるのは、「空き家」の状態ですが、2面で詳しく取りまとめました。ここでは速報結果から今日の日本の住宅及び賃貸住宅の実情を見ていきたいと思います。

昨年10月1日現在の総住宅数は5年前に比べて305万戸増え6063万戸で、総世帯数は248万世帯増加の5246万世帯となっています。それぞれ平成20年比5.3%、5%の伸び率。過去15年間で総住宅数は一千万戸以上、総世帯数が800万世帯以上増えたことになります。やはり関東、中京、近畿の3大都市圏の割合が高く、住宅数では、この3都市圏の合計で全国の約53%を占めています。

住宅の所有の割合では、居住世帯のある住宅5210万戸のうち、持ち家が住宅全体の約62%であるのに対し、借家は1845万戸で全体の35.4%。このうち民営の賃貸住宅は1454万戸で、住宅全体の約28%、借家全体の約79%を占めています。いわばわが国住宅の6割が持ち家で4割弱が借家、その借家のうち、8割が賃貸住宅ということになります。

2面に取り上げていますが、空き家のうち賃貸住宅の割合が高いのも、そもそも住宅全体の中で賃貸住宅の比重が高いことから、需要の下振れで大きく影響しているのがわかります。

平成20~25年でマイナスに転じる
ところで家賃の推移ですが、専用住宅の借家の合計1834万戸の畳当たりの家賃は3017円。このうち非木造の民営借家いわゆる賃貸マンションは3821円となっています。

ここ5年の増減率では賃貸マンションが5.7%。木造の賃貸住宅が3.9%それぞれ低下しています。かつて昭和58年から平成5年間での各5年間、20%を超える増加率を示していたのが、平成5~10年は低い増加率となり、20~25年ではマイナスに転じ、0.7%の低下となっています。

ただ、家賃は地域性が高く、1畳当たり関東大都市圏は全国平均の約1.4倍で、中京、近畿大都市圏については全国平均を下回っています。

【賃貸マーケット情報】

最寄り駅までの距離、時間共に賃貸住宅世帯が短いことが判明
ちょっと興味のあるデータです。今回、総務省が公表した「平成25年住宅・土地統計調査」の「速報集計結果」の中で、借家世帯1845万世帯の生活関連施設までの距離が明確になっています。

それによりますと、最寄り駅の医療機関(病院、医院、診療所等)までの距離は、借家世帯の92%が1km未満、持ち家世帯が77.4%。また、最寄り駅までの距離で見ると、借家世帯は1km未満が52.3%で、うち民営の賃貸住宅では554.5%となっています。さらに細かく見ると200m未満が8.5%、200~500m未満が19.7%。持ち家、UR,公社社宅と比較しても賃貸住宅の割合が一番多くなっており、最寄り駅までの時間・距離が賃貸住宅の入居を決定する主要な条件であることがよく分かります。

これを通勤時間で見ますと、木造の賃貸住宅の世帯主の約63%、非木造の賃貸住宅の約58%が30分未満。持ち家世帯の通勤時間が比較的長いのに対し、賃貸住宅は立地、利便性が売りですから15分未満が約26%(非木造)、約30%(木造)と職住接近が際立っています。

これからの賃貸経営のキーワード
ところで、平成21年以降に借家に入居した世帯の約56%が借家からの移住で、持ち家世帯の約62%も借家からの移住となっています。

なお、高齢者世帯が大幅に増加する中、65歳以上の高齢単身者世帯数は552万世帯で高齢者のいる世帯全体の約27%と過去最高。そして高齢単身世帯の3分の1以上が借家に移住しています。高齢単身世帯の3分の1以上が借家に住んでいる現実は、これからの賃貸経営の大きなキーワードになることは間違いないようです。

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