月刊たかしまや通信バックナンバー:平成26年10月号

賃貸経営ワンポイントアドバイス

鍵の交換は義務付けられていませんが交換して長く入居してもらうのがベスト
入居者は新しい鍵を要望
部屋に新しい入居者を迎える際の「鍵の交換」について取り上げます。部屋をお探しのお客様からたまに鍵の交換費用について質問があります。

そもそも賃貸住宅の鍵の交換はご承知の通り、法的に義務付けられていません。しかし、昨今の防犯意識の高まりを反映して、全然気にされない方も結構おられますが、多くの方は新しい鍵の取り付けを要望されます。

気になりだすと、毎日の生活の安全・安心がわずかなお金で確保されるのですから、入居者の多くの方は鍵の交換を求め、私どももそれに対応しております。オーナー様の方針として、入居者の要望がない限りあえて交換しない事例も少なくありません。

その一方、入居者募集のハードルを少しでも下げるために、「鍵交換済み」(無料)と打ち出せば、反響を取るのに役立つことは間違いありません。それと、鍵を交換しないで入居した後、鍵に関連した事故、事件が万一発生することになれば、物件自体の信用を失墜することになりかねないからです。

鍵の交換には、まるきり新品を取り付けるのと、シリンダー錠もしくはカードの交換がありますが、新品を取り付ける以外、予算的にはそこまで高額ではないですから、鍵を交換したお部屋をご用意して長く入居していただくのがベストではないでしょうか。

参考までに国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、破損、鍵紛失のない場合の鍵の取替えについて、「入居者の入れ替わりによる物件管理上の問題であり、賃貸人の負担とすることが妥当と考えられる」とされ、鍵の紛失、破損による取替えでは、「鍵の紛失や不適切な使用による破損は、賃借人負担と判断される場合が多いものと考えられる」としています。ちなみに、ガイドラインには強制力はないのですが、裁判の参考になっています。

情報パック:賃貸住宅の新築、再建築状況

賃貸住宅の新築に調整ブレーキかかる 貸家を壊した後、貸家を建てる強い傾向
賃貸住宅の新築が長期にわたって続き、話題を集めていますが、8月末に国土交通省から公表された建築着工統計によりますと、7月の貸家の新設は前年同月比で17ヶ月ぶりに減少しました。本紙の9月号で「新築続伸もそろそろ調整局面に入るか」と取り上げましたが、その通りとなりました。

賃貸住宅の新築が増えているのは、まず第一に賃貸経営に対する強い投資意欲、そして来年1月からスタートする相続税改正の対策、低金利の資金環境が大きく影響しています。しかし、供給の過剰感、市場の物件の充足感、消費税10%増税の見通しの不透明等が相まって、今後、調整ブレーキがかかってくるのは十分予測されるところです。

ところで、この9月12日に国交省から平成25年度分の「再建築状況の概要」が発表されましたが、これを見ますと、25年度1年間に除却された貸家は1万8,457戸で、その跡地に貸家が2万1,983戸建てられています。

住宅の再建築とは、既存の住宅の全部または一部の除却し、引き続き当該敷地内において住宅を着工することを指しています。貸家の再建築率は12.0%で前年度とほとんど差はありません。

賃貸経営の人気の高さ物語る

25年度の貸家の除却1万8,457戸のうち、新たに貸家が建てられたのは、全体の約92%ですから、貸家を壊した後は、さらに新規に貸家を建てるのが主な傾向となっています。ちなみに貸家の跡地に建てられたのは持ち家2.6%、分譲住宅5.3%、給与受託(社宅)が0.1%ですから、賃貸住宅跡には、ほぼ確実に賃貸住宅が建てられているのが分かります。

賃貸経営の人気の高さとともに、新築物件に建て替えることによって経営の安定を図るオーナー様の気持ちがよく表れています。

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