月刊たかしまや通信バックナンバー:平成26年12月号

ニュースフラッシュ

オフィス等の市況など12ヶ月予測

空室率低下し、賃料緩やかに上昇
総合不動産サービス大手のジョーンズラングラサール㈱がこのほど発表した日本のオフィス等の市況、空室状況、賃料など12ヶ月予測の調査レポートによりますと、東京のAグレードオフィス市場の需要は、建物の新旧により強弱が見られるものの概ね堅調に推移する見通しで、空室率は一層低下し、賃料は引き続き緩やかに上昇、と捉えています。

平成27年の新規供給は過去10年平均並みとなる見通しで、空室率は低下傾向で推移。今後12ヶ月にかけて賃料は引き続き緩やかな上昇基調を維持する見通し。

一方、大阪のAグレードオフィス市場は、今期ついに賃料が上昇に転じ、今後12ヶ月にかけて空室率は低下、賃料は緩やかに上昇する見通し、としています。投資市場では、東京同様、低金利等良好な投資環境を背景に市場は引き続き活発化する見通しであることから、価格は緩やかに上昇する見通し。ただし、市場に供される投資物件は引き続き稀少となる見通しです。

これまでにない特徴を打ち出す賃貸住宅

入居者ニーズにより密着し人気集める

賃貸住宅の個性化が一時期注目され、ペット共生マンションやデザイナーズマンションが脚光を浴びましたが、今日、さらに進化して、企画・コンセプトを全面に打ち出した多様な賃貸住宅が市場に登場、スポットが当たっています。

今年見られた特徴としては、今までにない賃貸住宅の広がりが目立っていることです。消費者(入居者)ニーズを汲み取り、様々な商品が開発されています。物件に特色を持たせ、他との差別化を図るためにアイデアを生かして、入居者のハートをつかもうとするものです。

その中で特筆されるのが、簡単な模様替えを自分で手がけてしまうDIY(日曜大工)の広がり。ホームセンターや百円ショップで購入した器材を利用して、ちょっとした部屋のデコレーションを入居者自身が施工する方法が定着しつつあります。壁紙の張替えサービスについては、壁紙の種類が豊富に揃うとともに、張替え工具や修理材料などが専門業者から発売され、人気を後押ししています。

急速なDIY人気の広がり
国土交通省が空き家の流通化を図るために、今年、新しい賃貸借契約のガイドラインを公表したこともあって、DIY人気に拍車がかかっています。このように賃借人が入居に際し内装や設備をある一定の範囲内で変更するスタイルがここ数年、数はまだ少ないのですが各地で見られます。たとえば、壁面の一部、壁紙を自由に張り替えるとか、ある一定の期間入居する契約を結べば、部屋を自由に改造して退去の際の原状回復義務は問わない、レトロな雰囲気がいいので古い状態がいい、シェアする仲間と共同で改装工事に参加してそのまま入居するなど、従来の賃貸住宅にない様式が、急速に広まっています。

また、これまでの賃貸住宅にない特徴を打ち出して人気を集めているのがシェアハウス。プライベートなスペースを持ちつつも、他人とトイレ、シャワールーム等の空間を共有しながら生活するシェアハウスがますます多様な変化を見せています。

企画性やコンセプトが全面に打ち出されるなど、入居者のニーズにより密着した賃貸住宅がこれからの賃貸経営のキーワードとなっています。

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